日本の病院で卵子提供治療を受けるには?

日本の病院で卵子提供治療を受けるには?
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アメリカやマレーシアなどで卵子提供による不妊治療は一般的に行われています。しかし、日本国内で卵子提供による不妊治療を行うケースは少数派と言えます。卵子に大きな問題がある人にとって、卵子提供による不妊治療は有効な方法です。今回は、日本で卵子提供の治療をしている病院についてご紹介します。

日本の病院で受けるための条件は厳しい?

日本の病院で卵子提供治療を受けるには?
卵子提供による治療が日本の病院で行われるケースは少ないです。そもそも、日本国内では卵子提供を行う病院が少ないと言えます。アメリカやマレーシアなどで一般的に行われている卵子提供が日本で発展しない理由は、法律が確立されていないためです。

卵子提供を受けることによって持ち上がる問題としては「産みの女性と卵子を提供した女性のどちらを母親とするか」「出自に関する情報を本人に開示するべきか」などが挙げられます。これらは倫理に関する問題であり、議論をして結論を出すことが難しいです。しかし、一方で「卵子提供による治療が発展しないのは、倫理的な問題が解決できないからではなく技術面の問題だ」と考える意見もあります。

というのも、日本では卵子提供による不妊治療は行われていないものの、精子提供による治療は70年程前から行われているためです。倫理的に問題があると判断されているのであれば、精子の提供による不妊治療にも規制がかかるはずです。卵子提供を得る治療と精子提供を得る治療の大きな違いは「必要になる技術」です。卵子提供によって不妊治療を行う際には、体外受精を行う必要があり高度な技術を必要とします。倫理観点や技術力が不安視されているなど問題を抱えるなかで、日本の病院で卵子提供を受けるにはさまざまな条件が設けられています。これらの問題を避けるために、卵子提供を行う団体は独自ルールを設けています。

卵子提供治療を受けるための条件

卵子提供を受けるための条件は、ドナーを受ける団体によって異なります。しかし、卵子に大きな問題がない限り日本で卵子提供を受けることは難しいといえるでしょう。卵子提供の治療を受けるために必要な条件としては「早発閉経や卵巣摘出によって卵子がない人」「体外受精を試したが何度も流産してしまった人」などが挙げられます。年齢が35歳~39歳であるにも関わらず、もともと卵子が体内に無かったり、早期閉経してしまったりした人は卵子の提供を得やすいです。

卵子提供を受けるためには、これらの条件を満たしているだけではなく各団体の倫理委員会から認可を受ける必要があります。倫理委員会の審議には別途費用がかかります。団体によってその金額は異なりますが、JISARTで卵子提供を得る場合は加盟施設の倫理委員会に45万円~50万円程度、本部の倫理委員会に15万円程度を支払います。一方、OD-NET(卵子提供登録支援団体)の倫理委員会審議は、1回あたり約30万円が必要です。審議は、2回~3回程度開かれるため、合計で60万円~90万円程度の費用が必要になります。

卵子提供治療の門戸は狭い?

日本の不妊治療の現場では、女性が高齢であるために妊娠がうまくいかないという事例が多くあります。女性の社会進出が進み、晩婚化が進んでいるため自ずと妊娠を希望する年齢も高まります。卵子は、女性の体が大人になってから新しく作られることはありません。女性の体が胎児のうちに卵子は作りだされ、保管されているのです。よって、卵子は女性の体と共に年齢を重ね数も減少していきます。

日本国内で、卵子が劣化してしまったことが原因の不妊症状に悩む女性は多いのが現状です。しかし、年齢を重ねたことが原因で卵子がなくなってしまった人に対する国内での卵子提供は認められていません。2003年に発表された厚生労働省の発表では、50歳以上の女性が卵子提供を求めた場合は認可が難しいとしています。加齢によって卵子がなくなってしまうのは自然なことであり、疾患として捉えられていないためです。団体によって多少の差はありますが、50歳以上の女性が卵子提供を求めても認可されないケースが多いようです。

なかには、卵子提供を行う条件として「40歳未満である」という条件を設けている団体もあります。ただし、海外での条件は少し異なり、自然閉経後に女性が子どもを望む場合は卵子の提供が認められています。

ドナー提供者の問題とは?

日本の病院で卵子提供治療を受けるには?
卵子提供の現場において厳しい条件が設けられているのは、治療を受ける人だけではありません。卵子のドナーを提供する人にも、条件が設けられています。卵子の提供が認められる人の条件として「結婚歴を有する人」「子供がいる人」「40歳未満である人」などがあります。

また、日本で卵子提供を行う団体のなかには、ドナーを提供する際に匿名で行うことを求めるガイドラインを設けている団体もあります。卵子の提供を行っている法人団体OD-NET(卵子提供登録支援団体)では、卵子提供者の情報は15年間開示しないことが定められています。なぜ15年間という期限が設けられているのかというと、卵子提供を得て産まれた子供の「出自に関して知る権利」に反してしまう可能性があるためです。日本で卵子提供を行っているOD-NETやJISARTなどの法人団体は、卵子提供によって産まれてきた子供に対して自分の生物学上の親を知る権利を認めています。「ドナー提供者の情報を開示しない」という条件を設けてしまうと、「出自を知る権利」を守れなくなってしまうのです。

このように、卵子の提供者にもさまざまな条件が設けられていますが、OD-NET(卵子提供登録支援団体)ではドナーの新規登録を中止しています。

日本の病院で卵子提供治療を受けるのは難しい!

国によっては不妊に対する有効な治療法として、卵子提供による治療を積極的に行う国もあります。しかし、日本では法律の整備が行われていないため卵子提供による治療の事例は少ないのが現状です。日本の病院で卵子提供による治療を受けるためには、数々の条件を満たしていなくてはならないため難しいと言えるでしょう。今後、日本の法律がどのように整備されていくのかに注目したいところです。条件的に日本で不妊治療を受けるのが難しい場合は、海外で卵子提供による治療を受ける方法も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
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