卵子提供は日本で可能?海外の事情もご紹介!

卵子提供は日本で可能?海外の事情もご紹介!
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日本の不妊治療の現場では、用いられることが少ない卵子提供。しかし、海外では不妊治療の一環として一般的に行われているケースもあるようです。日本で卵子提供を受け、妊娠・出産をすることは可能なのでしょうか。また、海外の治療とはどのような点が異なるのでしょうか。今回は、日本で行われている卵子提供と併せて海外の事情についてもご紹介します。

日本には卵子提供の法律がなく法整備が待たれている

卵子提供は日本で可能?海外の事情もご紹介!
日本で卵子提供による治療が盛んに行われていない理由として「明確な法律が定められていない」ことが挙げられます。卵子提供を行うことによって「卵子提供を受けた時の親子関係はどうなるのか」などの倫理的な観点から見た問題と「安全性は確立されているのか」などの技術的な観点から見た問題があると考えられています。倫理的な問題点については、国が議論をして結論を導き出すことが難しいと言えるでしょう。なぜなら、倫理観には個人差があり、明確な答えがあるわけではないためです。

ここで知っておきたいのは、日本では数十年前から精子提供による不妊治療が行われているという事実です。この事実から「日本で卵子提供に関する法整備が進んでいないのは倫理的な問題のせいではない」と考える人もいるようです。精子提供によって不妊治療を行う場合、女性の胎内にドナー精子を注入する人工授精が行われます。一方、卵子提供による不妊治療を行う場合は、体外受精を行います。体外受精は高度な技術が必要であり、この技術を多くの病院に普及することは難しいと言えるでしょう。

日本で卵子提供による不妊治療が行われる際には、各団体が決めたルールやガイドラインに沿って治療が行われているのが実情です。不妊治療の現場では、卵子提供に対する法整備が待たれています。
詳しくは、「日本には卵子提供の法律がない!?議論されている内容は?」をご参照ください。

日本産科婦人科学会が打ち出した卵子提供の方針とは?

日本産科婦人科額会では卵子提供による不妊治療が海外で一般的になる前から、国に対し法整備を行うように求めてきました。

日本産科婦人科学会が呼びかけを続けたこともあり、1998年には「生殖補助医療技術に関する専門委員会」が国に設置されます。生殖補助医療技術に関する専門委員会では、精子や卵子、胚の提供によって行う生殖医療の問題点について繰り返し審議が行われました。そして、国は精子や卵子、胚の提供によって行う生殖医療に対して「精子の提供による不妊治療は原則として認めるものの、卵子や胚を提供することによって行う生殖医療行為については法の確立を待つべきである」という見解を示します。

日本産婦人科学会は、国の見解に対して全面的に同意しています。日本産婦人科学会の基本的な考えは「安全性や人間の尊厳に対する配慮」「子どもの福祉優先」「優生思想や商業主義の排除」などを掲げています。日本で卵子提供を行う際にはボランティアになりますが、海外では卵子提供者に謝礼金を渡すのが一般的です。卵子提供に関する明確なルールを定めているのは日本産科婦人科学会ではありませんが、この基本的な思想は卵子提供を行う団体にも少なからず影響を与えていると言えます。
詳しくは、「卵子提供に対する日本産科婦人科学会の会告とは?」をご参照ください。

日本人が卵子提供を受けるための条件はいろいろある?

卵子提供は日本で可能?海外の事情もご紹介!
日本人が卵子提供を受けるための条件にはさまざまなものがあります。まず、日本国内で卵子提供による不妊治療を行うのは女性の体内にもともと卵子がなかったり、何らかの問題で卵子がなくなってしまったりする場合と、体外受精を6回以上行ったが妊娠しなかった場合にのみ限られます。

日本で卵子提供による不妊治療を受けられないという人は、海外に渡って治療を受けるのもひとつの方法と言えるでしょう。卵子提供による不妊治療を積極的に行っている国には、アメリカやマレーシアなどが挙げられます。アメリカやマレーシアなどで卵子提供による不妊治療を受ける場合は日本ほど条件が厳しく設けられていません。これらの国に日本人が入国して卵子提供による不妊治療を受けるケースは少なくないのです。

日本国内では卵子の提供者に対しても細かく条件を設けています。日本国内で卵子を提供する場合「40歳未満である」「結婚している」「子供がいる」などが条件です。ちなみに、海外では結婚や子供の有無などは問わず卵子ドナーを受け付けているケースが多いようです。
詳しくは、「日本人が卵子提供を受ける条件とは?」をご参照ください。

卵子提供を日本で受ける場合の費用についてご紹介!

卵子提供を日本で受ける場合に必要になる費用の相場は90万円~100万円程度です。日本で卵子提供による不妊治療を受ける場合、検査費用、カウンセリング費用、倫理委員会に必要な費用、諸経費などが必要になります。

卵子提供による不妊治療を行う際には、まず病院で検査を受けることが必要です。ドナーである卵子と精子は体外受精させ、女性の胎内に入れます。女性の胎内に胚を戻した際に、内膜が薄いなどの理由から子宮に着床しにくいと妊娠できないこともあります。こうしたトラブルを未然に予防するために、病院では子宮の状態などを検査し、胚が着床しやすいように環境を整えます。

次に、卵子提供による不妊治療を受ける際に必要なのが「体外受精」を行うための費用です。体外受精を成功させるためには、高度な医療技術が必要であり治療費も高額になります。体外受精を行うために必要な費用の相場は40万円~60万円程度です。

卵子提供を受けるためには、各団体の倫理委員会から認可を受けることが必要です。倫理委員会の認可を受けるためには審議を必要とします。卵子提供を受ける団体によって審議を行うために必要な費用は異なりますが、40万円~60万円程度が相場です。

海外で卵子提供を受ける場合、入国する国によって必要になる費用相場が異なります。アメリカのハワイで治療を受ける場合は560万円ほどの費用が必要です。卵子提供による不妊治療の費用相場は、治療が一般的である国よりも日本のほうが安いと言えます。これは卵子ドナーを集める際、日本が無償であるのに対して紹介した3カ国は有償であることが関係しています。
詳しくは、「日本で卵子提供を受ける場合の費用はどれくらい?」をご参照ください。

日本で卵子提供を行っている病院はどれくらいあるの?

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日本で卵子提供を行っている団体は2つあります。1つ目は、不妊治療を専門とした病院が集まってできた団体「JISART」、2つ目は匿名で卵子を受付け提供する「OD-NET(卵子提供登録支援団体)」です。

JISARTでは、加盟する病院から卵子提供による不妊治療を求める届け出が提出され、審議員会で審査を行います。認可が下りると届け出があった病院で卵子提供による不妊治療が行われます。JISARTに加盟している施設は30施設程ありますが、すべての施設で卵子提供による不妊治療が行われているわけではありません。OD-NET(卵子提供登録支援団体)も同様に、提携を組んでいる実施施設で体外受精の処置が行われます。OD-NETの治療実施施設は5施設です。

日本で卵子提供による不妊治療が実施されるのは、早期閉経やターナー症候群など、何らかの影響から卵子がなかったり、体外受精を行っても繰り返し流産してしまったりする場合に限られます。日本では、晩婚化が進んでいることもあり年齢を重ねたがために卵子がなくなったり妊娠しにくくなったりしてしまう事例が多いです。

しかし、2003年に発表された厚生労働省の報告によると「50歳以上の女性で、年齢を重ねたために卵子がなくなってしまった人に対して卵子提供は認められない」とする見解を示しています。年齢を重ねることで、卵子がなくなってしまうことは病気ではないため、自然閉経後に卵子を提供することは倫理的な問題も多いとしています。

ただし、年齢を重ねたことによって卵子に何らかの影響があり、不妊の症状に悩んでいる人は海外で卵子提供を受けることもひとつの方法です。アメリカやマレーシアでは自然閉経後であっても女性に卵子提供をすることが認められています。とはいえ、治療のためにかかる費用は高額になるため、しっかりと考えてから治療を受けるようにしましょう。
詳しくは、「日本の病院で卵子提供治療を受けるには?」をご参照ください。

卵子提供を検討するために!正しい情報を得よう

さまざまな観点から日本で実施するには問題点も多いと判断されている「卵子提供。」しかし、卵子に何らかのトラブルを抱え不妊に悩む女性にとっては、非常に有効な治療法であると言えます。日本で卵子提供を受けるためには、国が正式に生殖医療に対する法律を発表することが待たれます。日本で卵子提供による不妊治療が受けられないという人は海外に渡って治療を受けることもひとつの方法としてありますから、まずは正しい情報に触れるようにしましょう。

F-visionの卵子提供プログラムの流れ

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