体外受精成功のカギは卵子が握る!上手に育てるポイントは?

体外受精成功のカギは卵子が握る!上手に育てるポイントは?
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体外受精を成功させるために、良質な卵子を採取することは必要不可欠です。良質な卵子を育てるためには、月経周期に合わせて女性の体のホルモンバランスを整える必要があります。女性の体の中で卵子を上手に育てるためには、どのようなポイントに着目するべきなのでしょうか。今回は、卵子を上手に育むポイントについてご紹介します。

体外受精に使う卵子を育てる方法とは?

体外受精成功のカギは卵子が握る!上手に育てるポイントは?

体外受精に使用する卵子を採取する場合、卵巣内に蓄えられた卵子を育てることが必要です。卵子は、卵巣内に蓄えられた原子卵胞と呼ばれる袋状の組織内にあります。通常、月経周期に合わせて女性の体内では黄体ホルモンが分泌されます。黄体ホルモンは、卵胞を成熟させ、卵子のサイズも大きく成長させます。卵胞や卵子が十分に成熟すると、卵胞刺激ホルモンが体内で分泌され、卵胞から成熟した卵子が飛び出します。これが排卵です。体外受精を行うために卵子を採取する際には、ホルモン製剤を投与せず自然に卵子を育てる方法と、ホルモン製剤を投与し卵子を育ててから採取する方法があります。自然に卵子を採取する方法を「完全自然周期法」と呼び、排卵誘発剤を使用し卵子を採取する方法には「低~中刺激法」「アゴニストロング法」「アゴニストショート法」などがあります。ホルモン製剤を使用して卵子を育てる目的は2つあります。1つ目は「未成熟な卵胞や卵子を十分に成熟させるため」です。未成熟な卵胞は排卵を起こすことができず、卵子は受精がしにくくなります。2つ目の目的は「排卵をコントロールし、ベストな状態の卵子を採取するため」です。排卵が起こってからの卵子の寿命は、1日程度と短いのが特徴です。薬剤の投与によって排卵の時期を調節し、良質な卵子を採取できるように体の状態を整えるのです。

排卵直前まで育てる方法の違い

体外受精を行うために、卵子を採取する方法はさまざまですが、それぞれにメリットとデメリットがあります。まずは、排卵誘発剤やホルモン製剤の投与を必要としない「完全自然周期法」に着目してみましょう。完全自然周期法とは、名前の通り女性の体の周期に合わせて自然に成熟した卵子を採取する方法です。卵子を採取する前には、排卵の時期や卵子の成熟度合いを検査します。完全自然周期法を選択する最大のメリットは「女性の体に負担なく卵子を採取できること」です。排卵誘発剤やホルモン製剤を投与することによって起こる副作用のリスクがなく、通院の回数も少なく済みます。一方で、月経が不順である場合は卵子が採取できないなどのデメリットがあります。次に、低~中刺激法のメリットとデメリットに着目してみましょう。低~中刺激法は、自然排卵があるが卵胞の成熟が足りない場合に使用される採卵方法です。生理3日目にクロビットと呼ばれる経口薬を飲み、卵胞の成熟をサポートします。低~中刺激法のメリットは、1周期当たりの治療費用が安く、通院の回数も比較的少ないことなどが挙げられます。一方で、子宮内膜が薄くなるなどの副作用が起こる場合もあるため注意が必要です。アゴニストロング法・ショート法は、排卵の時期を調整するために薬剤を使用する採卵方法です。どちらの方法も、使用する薬剤は同じです。卵胞を均一かつ充分に発達させることができる採卵方法ですが、卵巣機能が低いと卵胞が充分に育たないケースもあります。

難しいのは受精卵を育てるとき

体外受精成功のカギは卵子が握る!上手に育てるポイントは?
体外受精のゴールは、女性の体から卵子を採取し体外で受精をさせることではありません。体外受精を成功させるためには採卵した卵子を受精させた後、正常に細胞分裂をさせてから子宮に戻すことが必要になります。卵子が受精した後、細胞分裂を始め2日~3日程度経過した状態を「初期胚」、さらに成長が進んだものを「胚盤胞」と呼びます。胚を女性の子宮に戻すタイミングは、胚が初期胚または胚盤胞にまで成長したときです。子宮への着床のしやすさなどを推測するため、初期胚や胚盤胞の状態にまで成長した卵子はグレード分けがされます。初期胚の場合、グレードは6段階に分けられ数字が小さいほど良質な胚であることを示します。胚盤胞の場合は、成長の段階がさらに6つに区分され、そのなかで良質な胚であるか否かをABCの三段に分けて評価していくのです。初期胚や胚盤胞のなかでも、グレードが低い胚は、細胞分裂の途中で育たなくなってしまいます。受精卵を初期胚や胚盤胞にまで成長させることは、採卵する卵子を育てることよりも難しいのです。

良い子宮環境に戻して育てるのがポイント

初期胚や胚盤胞のグレードは、子宮内膜への着床のしやすさ・妊娠のしやすさを判断するために設けられたものです。しかし、良質な胚を育てることに成功しても、子宮内部の環境が良くない場合は、着床することが難しくなってしまい妊娠率も低下します。特に、子宮内膜の状態は妊娠のしやすさに深く関係しているのです。子宮内膜とは、子宮内部にある膜のことで受精卵が着床し細胞分裂を行う場所です。この子宮内膜は、採卵をするときに投与されるホルモン剤や排卵誘発剤の影響を受け薄くなりやすいことがわかっています。子宮内膜が薄くなってしまうと、体外受精によって培養された胚が着床できなくなり妊娠率が低下してしまうのです。子宮内膜をベストな状態に整えてから、胚を移植することが妊娠率を高めるうえで重要なポイントと言えるでしょう。子宮内膜をベストな状態に整えてから胚を移植したい場合は、一度受精卵を凍結保存するのも良いでしょう。子宮の状態が整ったタイミングで、胚を移植することができ着床率も高まります。

体外受精は卵子を育てる前の準備から

女性のホルモンバランスと密接な関係を持つのが卵子です。体外受精を成功させるためには、良質な卵子を体内で育むことがポイント。体外受精を行うときには、卵子を育て始める前の生理周期からホルモンの投与を開始し、排卵をコントロールしなくてはなりません。ホルモン剤の投与にはリスクもあるため、医師と話し合ってから治療を開始しましょう。体外受精を成功させるためには、あらゆる段階で卵子をうまく育てるための工夫が必要になるのです。
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